別府アルゲリッチ音楽祭に行きました
大分県に別府アルゲリッチ音楽祭でのコンサートを聴くために行きました。
大分空港です。
大分県ではマルタ・アルゲリッチの日まで制定されています。
大分駅前の様子です。
iichikoグランシアタで演奏会はありました。
クレーメルさんが弾く曲が大幅に変更となりました。ウクライナの苦難に喘ぐ人に捧げたい想いがあったようです。
バッハのシャコンヌからウクライナとジョージア出身の作曲家への変更と当日発表されました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってからクレーメルさんが弾く曲はこのようなものが大幅に増えています。お考えがあるのだと思います。
私のお席は2階の2列目でした。
クレーメルさんの無伴奏の一音目を聴いた時、音がとても小さく感じました。弱音の曲ではあるかと思います。祈りの音楽ですから暗いテイストの曲です。
ヴァインベルクのヴァイオリン・ソナタでアルゲリッチさんもご登場。音色が全く遠くなく、透き通っていて広い会場の隅々まで響き渡ります。
前半プログラムは重たい音楽が多かったです。
後半、アルゲリッチさんのソロで始まり。
行きの飛行機の中からラヴェルの水の戯れを聴いて臨んでいたのですが、あれ?音楽が違う?
このお二人、プログラムはあってないようなものだなと思ったり。一瞬、混乱しました。
シューマンの「幻想小曲集 夢のもつれ」だったそうです。コロコロと粒だった音。かなり早いスピードで素晴らしいテクニックでした。超絶技巧の中、メロディラインが浮き上がっていました。
続けてラヴェルの水の戯れ。澱み濁りのない多彩な音色の音楽でした。
シューベルトのヴァイオリンソナタは曲後半でクレーメルのヴァイオリンの本領が発揮されてきたような感じがしました。
アンコールは2曲でした。
ブエノスアイレスご出身のアルゲリッチさんのピアソラは力強く、ノリノリのリズム感でした。テンションの高さを感じたアルゲリッチの音楽と比べ、クレーメルさんのバイオリンは陰を感じるような音楽で、お二人のそれぞれの強い世界観が混ざったようなデュオでした。
一度は別府アルゲリッチ音楽祭に行きたいと思っていたので念願がかなって嬉しいです。
アルゲリッチさんは82歳、クレーメルさんは77歳とご高齢ですが、エネルギーを頂きました。
素晴らしいお仕事をされていると心より尊敬します。