クラッシックコンサートにおける情報社会学
一橋大学にて興味深い講義があったので聞きに行きました。
講師の松井先生は私が神戸大学交響楽団に属していた時の先輩です。学生指揮をされていました。
クラオタ(クラッシックオタク)です。
講義の冒頭、受講生は拍手で松井先生の指揮により音を鳴らして指揮の下で演奏することを体験しました。私は裏拍グループだったのですが、松井先生の思惑は外れ、わりとみんな上手だったようです。演奏経験がなくても人は話さないコミュニケーションである指揮に反応できるようです。
松井先生による「指揮者」とは?
・単なるテンポキーパーではない
・手数が多くてかつ自然に魅せられるのが素晴らしい指揮者の基準のひとつ
・パート毎の言い分、演奏の仕方を調整する中間管理職的存在
指揮棒は19世紀半ばにでてきたそうです。
色々興味深い話がありましたが、ソ連の「ペルシムファンス」というオーケストラの話が面白かったです。
指揮者がいません。バイオリン奏者は観客に背を向けて、管楽器奏者は向かい合うような配置。
ずいぶん今のオーケストラとは違います。ソ連の共産主義的な考えから指揮者が排除されたみたいです。つまり、指揮者は独裁者という位置付けだったようです。
講座では色々な指揮の動画を見ました。
番外編でチャイコフスキーコンクールで中国のピアニスト安天旭さんがチャイコフスキーのピアノ協奏曲を弾こうと思っていたらラフマニノフのピアノ協奏曲だったという動画を見ました。
学生さん達にウケていました。
クラッシックファンにとってとても楽しい講義でした。